SEOの学習帳

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ヘルプフルコンテンツシステムとは?仕組みから詳細まで説明

ヘルプフルコンテンツシステムとは?

Googleは以下のように記載しております。

ヘルプフル コンテンツ システムは、訪問者に満足感を与えているコンテンツを高く評価し、訪問者の期待に応えていないコンテンツとの差別化を図ることを目的としています。

Google 検索のヘルプフル コンテンツ システム | Google 検索セントラル  |  最新情報  |  Google for Developers

ユーザーに向けてオリジナルで役立つ有用なコンテンツを高く評価し、検索エンジンに向けたコンテンツは上位に表示しないアルゴリズムです。

ポイントは「ユーザーに満足してもらえるコンテンツ」であることです。

このポイントについてGoogleはすでに定義されていますのでご紹介いたします。

ユーザー第一に考えたコンテンツの指標

Googleには明確にユーザーを第一に考えたコンテンツとして言語化された基準があります。

以下の質問に「はい」と答えられるコンテンツであれば今回のアルゴリズムによっての影響はなく好影響であるかもしれません。

  • 特定のユーザー層がすでに存在しているか、想定されており、その人たちがビジネスまたはサイトを直接訪問した際に、コンテンツを有用だと感じてくれると思いますか。
  • コンテンツは、実体験や深い知識(たとえば、実際に商品やサービスを使用したり、ある場所を訪れたりした経験に基づく特別な知識)を明確に示していますか。
  • サイトには主要な目的またはテーマがありますか。
  • コンテンツを読み終わったユーザーは、あるトピックについて、目的を果たすのに十分な情報を得たと感じることができますか。
  • コンテンツを読んだユーザーは、有益な時間を過ごせたと感じられますか。

有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

検索エンジンに向けたコンテンツの指標

逆に検索エンジンに向けたコンテンツと判断される基準も言語化されています。

以下の質問に「はい」と一部・すべて解答してしまう場合は今回のアルゴリズムによって悪影響があるかもしれません。

  • コンテンツは検索エンジンからのアクセスの増加を主な目的として作成されたものですか。
  • いずれかが検索結果の上位に表示されることを期待して、さまざまなトピックで多くのコンテンツを制作していますか。
  • 多くのトピックについてコンテンツを作成する際、かなりの部分に自動化を使用していますか。
  • 価値を付加することなく、主に他の人の意見を要約していますか。
  • 既存のユーザー層のためではなく、ただ話題になっているという理由で記事を書いていますか。
  • ユーザーがコンテンツを読み終わっても、他のソースからより良い情報を得るために再び検索する必要があると感じさせてしまいますか。
  • Google が優先する文字数があるとどこかで聞いたか読んだかしたために、特定の文字数になるように記事を書いていますか(そのような設定は存在しません)。
  • 検索トラフィックを獲得できると考えて、実際の経験がないにもかかわらず、ニッチなトピックを扱うことにしましたか。
  • 実際には答えがない質問にコンテンツ内で答えることを約束していますか(たとえば、未定のはずの商品の発売日や、映画の公開日、テレビ番組の放送日)。

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ヘルプフルコンテンツシステムはどんな仕組みなのか?

ヘルプフルコンテンツシステムは完全に自動化された機械学習モデルによって有用なコンテンツか有用ではないコンテンツかを分類する仕組みになっています。

ただし、有用ではないと分類されたからといって必ず順位が下がることはございません。

ヘルプフルコンテンツシステムは1つのシグナルにすぎず、検索クエリとの関連性が高く、有用であることを示すほかのシグナルがある場合は、ランキング上位になる可能性はあります。

またこのシグナルは重みづけされているため有用ではないコンテンツがサイト内に多いとシグナルの影響を受けやすくなります

このことからも、有用である・ないの2パターンではなくて数多くのパターンに分けられ重みづけされている気がします。

また有用ではないコンテンツがサイト内にどれだけあるかが重要だということが分かります。

ヘルプフルコンテンツの評価はサイト全体

ヘルプフルコンテンツの評価はサイト全体です。

有用ではないコンテンツが比較的多いと判断されたサイトはウェブ上のほかのコンテンツを優先して表示すべきと判断して、検索結果の順位が下がります。

可能な限り有用ではないと判断されるコンテンツをなくすことが必要です。

そのためには以下の対応をしましょう。

有用ではないコンテンツの削除

有用ではないコンテンツを削除すれば、有用ではないと判断するものがなくなるため評価を上げることができます。

ページなどを削除する際は404コードを返すようにしましょう。

noindexにする

John Mueller氏がエックス上でnoindexの対応でもよいと発信しております。

ただ結局ユーザー的には有用ではないコンテンツにたどり着くため、ユーザーはこのサイトは有用ではないと判断することも考えられます。その影響も踏まえて利用してください。

サブドメインは別の評価を受ける

サブドメインのコンテンツが有用でないと判断された場合、メインドメインのランキングに影響はしないようです。(逆でも同じ)

ただし多くの要因にも依存するため確実とは言えないっぽい?

改善効果は数か月後に及ぶ

有用ではないコンテンツを削除したりnoindex対応をした場合、検索順位の改善まで数か月後になるようです。

有用ではないコンテンツがしばらくないことが判断できると、有用ではないという分類から外されるからです。

このシステムによって識別されるサイトでは、数か月にわたってシグナルが適用される場合があります。Google の分類器は継続的に実行され、新たにリリースされたサイトと既存のサイトを監視します。有用でないコンテンツが長い間返されていないと判断されると、分類は適用されなくなります。

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ヘルプフルコンテンツシステムの順位影響

ヘルプフルコンテンツシステムの導入によって、大きな変動はみられていないようです。

オンライン学習教材やエンタメ、ショッピング、テクノロジー関連は大きな影響を受ける傾向があったそうです。

しかしヘルプフルコンテンツシステムは特定のジャンルとは限らずあくまでも有用ではないコンテンツ・サイトに対して影響を及ぼします。

おそらくこれらのジャンルには、有用ではないコンテンツが多くあったため大きな影響を受けたのかと思います。

www.seroundtable.com

ヘルプフルコンテンツシステムの今後のアップデート

Googleは2023年5月10日に今後数か月以内にヘルプフルコンテンツシステムのアップデートについて発表しました。

内容としては、個人または専門家の観点から作成されたコンテンツをより深く理解するシステムにアップデートをするみたいです。

フォーラムのスレッドのコメントやあまり知られていないブログの投稿、またトピックに関する独自の専門知識を含む記事など見つけにくい場所に存在するものも有用であれば表示するようになるそうです。(嬉しい)

blog.google

 

TOPIC:古いコンテンツを削除しないこと

2023年8月9日ごろにエックス上でDanny Sullivan氏が「Googleが古いコンテンツを好まないとなんとなく信じているからといって、サイトからコンテンツを削除しているのですか?そんなことはありません。私たちの指導はこれを奨励するものではありません。古いコンテンツもまだ役に立つ可能性があります」と発信しました。

なぜこうゆう話になったかというと、GizmodoのCNETが何千もの古い記事を削除したことがきっかけでした。

削除した理由として今回のヘルプフルコンテンツシステムが1つ関わっています。

古い記事など情報の鮮度が低いものやライバルの影響で相対的に検索結果の順位が下がることがあります。

順位が下がるということは検索エンジンはユーザーにとって価値がないと判断したと解釈することができます。

つまりCNETは過去の何千もの記事は有用ではないためヘルプフルコンテンツシステムによってサイト全体の価値も下がったと考えたわけです。

そういった背景がありDanny Sullivan氏は古いコンテンツも役に立つ可能性があるから削除しないでと発信しました。

確かに古い記事だから順位が下がりトラフィックが減ったとしてもそれを閲覧する人にとって有用ではないとは判断できません。

あくまでもヘルプフルコンテンツシステムは訪問した際にユーザーが有用だと感じるかが論点になってきます。

他社などの影響により相対的に順位が下がってきたから有用ではないとは判断できないことにご注意ください。

まとめ

ヘルプフルコンテンツシステムとは、訪問者に満足感を与えているコンテンツを高く評価し、訪問者の期待に応えていないコンテンツとの差別化を図ることを目的としています。

今後もアップデートがあるため今回紹介した内容とずれてくる部分はあるかと思いますが、価値の有用なコンテンツを上位表示したいというGoogleの考えは変わりません。

なので私たちができることとしては、まずは言語化された指標に対して「はい」と言えるようなコンテンツを作成することです。(このページは皆さんにとって有用でしたか心配です)

あざした。

 

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